生産者インタビュー 「ひとつ上の豆乳」が選ばれる
シーンを想いながら
品質の高い大豆を育てる

Interview
インタビュー3名の写真
有限会社アグリ浦生 生産者 安川 響、マルサンアイ株式会社 開発統括部 研究開発室 室長 岩崎 充弘、JA滋賀蒲生町 営農販売課 販売担当課長 藤澤 和宏

日本で大豆を育てることで
日本の食生活を守りたい

岩崎:弊社は、味噌や豆乳など大豆を主原料とした加工食品とともに今日まで歩んできました。栄養価の高い大豆は日本人が昔から食してきた食材で、弊社は大豆加工食品のお届けを通じて「健康で明るい生活へのお手伝い」という企業理念を実践しています。その中で皆さんに大豆づくりをお願いしてきたわけですが、大豆生産の意義をどうお考えですか。
安川:今、日本で食べられている大豆の約8割は輸入大豆なので、自分の手で国産大豆をつくっていることに誇りを感じます。米、小麦、大豆という2年3作のローテーションを繰り返し、毎回ほ場づくりから行うのは大変ですが、食料自給率を考えるとやはり日本の生産者が海外の大豆に負けない大豆をつくっていく必要があり、やりがいをもって取り組んでいます。
藤澤:蒲生では昔から水稲の裏作として小麦、大豆をつくってきました。滋賀県は大豆の弱点である湿害や雪害などが他に比べて少ない土地柄でもあり、全国的に見ても大豆の産地として成長を続けています。

日本の気候風土に合わせ
手間をかけて土づくりから

岩崎:大豆生産でのこだわりや工夫されている点はありますか。
安川:私たちは畝を立てて種をまき、大豆を育てています。畝を立てずにまく方法もありますが、梅雨が続くと種が水浸しになり、芽が出ないことがある。手間はかかりますが、台風や梅雨など水害が多い日本の気候風土や水田を利用した土地に合わせて水はけの良い土づくりをし、畝を立てることで、きれいに芽が出るよう工夫しています。
岩崎:全国的に農家の高齢化が進む中、JA滋賀蒲生さんでは安川さんのような若い方が農業を牽引されていて感心します。
藤澤:7年程前から集落で農業を行う営農組合の法人化を進め、現在20集落以上が法人化を果たしました。その中で20代~40代の若い農業者も増え、意見交換会や研修会などを通じて横のつながりを大事にしていることが農業を活性化させているようです。
安川:仲間と知識を共有し、柔軟な発想のもと広い視野で物事を見ることができるので、積極的に新しい挑戦ができますね。

品質、収量とも優れているからこそ
すみさやかを拡大したい

岩崎:すみさやかを育ててみて、メリットは感じましたか。
安川:違う品種も育てていますが、特にすみさやかは品質と収量が優れていると思います。例えば、米に比べて大豆は等級検査で一等と認められることが難しいにもかかわらず、昨年はすみさやかの1等比率が高かったんです。すみさやかに出会って数年経ちますが、現在は重点的にすみさやかを育てています。
藤澤:すみさやかの場合、平成30年からテスト栽培を始めたのですが、数年を経て、他品種に比べ平均的に収量が多く、品質も高いということがわかってきました。現在、すみさやかの栽培面積は約25ヘクタール、6~7名の生産者で育てていますが、今後も栽培面積を増やしていけたらと考えています。

商品として見えることが
大豆づくりのやりがいに

岩崎:つくった大豆が商品になることについては、どんなお気持ちですか。
安川:自分たちがつくったものが商品となって全国のスーパーなどで販売されているかと思うと、やはりうれしいですね。目に見える形になるので、やりがいにもつながっています。
藤澤:商品化は、もっと品質の良いものをつくらなければという意欲を刺激しますよね。特にすみさやかはすべて「ひとつ上の豆乳」用に納入していますので、商品になる流れがわかりやすい。マルサンさんは当JAによく来てくださいますし、農家の皆さんと工場見学にも行かせてもらうなど、生産者とメーカーが確かな信頼関係で結ばれているのではないでしょうか。
岩崎:「ひとつ上の豆乳」には、農家さんの協力のもと、大豆を育て豆乳をつくるところまで、ひとつのストーリーを描きたいという弊社の願いが込められているんです。「ひとつ上の豆乳」だからこそ、おいしさを産地から、という意識を大切にしたいと思っています。

より品質の高い大豆
よりおいしい豆乳を目指して

岩崎:今後、弊社としては「ひとつ上の豆乳」シリーズをいろいろな形で世に出し、より多くのお客さまにお届けできるよう努力したいと考えています。それには大豆の量の確保が必要になりますので、今後も生産へのご協力をお願いしたいと思います。
藤澤:すみさやかは米で言えば、例えばコシヒカリのように検査銘柄として登録される予定で、そうなればより認知が上がり、農家の方に栽培をすすめやすくなります。また、栽培面積を増やしながら作業軽減を図るために、一斉に種をまくのではなく1週間ずらしても品質や収量に問題がないかなど、新しい試みをして面積拡大を考えたいと思います。
安川:アグリ蒲生では、今後もすみさやかを主力の大豆として育てていく予定です。すみさやかにはそれだけの魅力があり、さらなる品質向上を目標にしていきます。育てやすい大豆だから品質も上がり、マルサンさんにも良い商品をつくっていただける、とても良い循環ができていると思っています。
岩崎:ありがとうございます。大豆生産は皆さんに安心してお任せする一方で、私たちとしてはその大豆を使った豆乳の品質を向上させ、もっとお客さまに感動をお届けしなければいけません。今後も皆さんと力を合わせて大豆にこだわりながら、本当においしい豆乳をつくるための商品開発に邁進したいと思います。

大豆から豆乳になるまで
産地からおいしさを育てていく


※記事内容は、2022年2月7日現在のものです。
※「豆乳飲料 完熟バナナ・キャラメル」は、現在は販売しておりません。

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